国立大学法人筑波技術大学 筑波技術大学は視覚障害者・聴覚障害者のための大学です。

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  • 2025年9月30日
  • 国際交流

海外研修(アイオワ大学)を実施しました

授業の様子

施設見学

2025年9月14日 日曜日から、9月21日 日曜日にかけて、米国アイオワ州にあるアイオワ大学を主に訪問する海外研修に学生2名と引率教員2名の計4名が参加しました。学生は保健科学部保健学科理学療法学専攻3年の伊藤駿佑さんと竹内涼花さん、教員は保健科学部の木村健作助教と井口でした。この海外研修は、令和7年度国際交流加速センター運営委員会事業の一環として実施されました。本研修は主に理学療法学専攻の学生を対象に、1.授業参加、2.クリニックや病院等の臨床見学、3.研究室訪問を主な内容としており、今年で16回目となります。

授業参加では、授業担当教員から治療法を直接、指導していただいたり、現地の学生とともに触診や関節可動域測定の実習をしたり、単なる講義受講にとどまらず、英語で現地の教員・学生とコミュニケーションを取りました。授業の内容は非常に高度で、更に反転授業などアクティブラーニングが盛んで、多くの学生は授業中に自ら発言をしておりました。臨床見学では、大学附属の子供病院や今年開院したノースリバティ市のヘルスケア・メディカルセンターを見学しました。このセンターは、整形外科・救急医療を中核とした、入院施設、通院外来(クリニック)、手術室、救急部、検査、リハビリなどが一か所に集約された、地域のアクセス性を高めた大学附属医療キャンパスです。また、アイオワ大学理学療法学科教員が経営する、ジムを併設した理学療法クリニックも見学しました。施設の大きさや多種多様なトレーニングマシンなどが印象的でした。研究室訪問では、歩行、心大血管系、脳の可塑性、運動制御、熱ストレス、動物実験など、様々な研究の話を聞くことができ、実際に計測機器に触れたり体験したりしました。

その他、学生寄宿舎内にある学食で、学部入試担当事務の事務長と楽しく会話しながら昼食を共にしたり、障害学生支援サービスの見学なども行いました。事務長からはアイオワ大学の学部1年生の9割以上が入寮していることなど、学部生の生活についていろいろお聞きすることができました。障害学生支援サービスでは、障害学生の数がこの10年で倍以上になったこと、そして以前と比較すると一人の学生が複数の障害を持つことが多くなったことなどの説明を受けました。

また、学生は課題として英語での発表を行いました。今年は、博士課程の学生や学科スタッフの前で昼食を食べながらカジュアルな環境で行いました。発表後には英語での質問に答えたり、学生は英語でコミュニケーションを取ろうという努力が見受けられました。 なお、本研修は筑波技術大学基金からの助成を受けて実施されました。

写真は2枚あります。左が授業で、体表解剖学の授業で骨ランドマークの確認や主な内在筋の機能に関する説明を受けている様子、右が施設見学で、ヘルスケア・メディカルセンターで歩行器具の説明を受けている様子です。

(保健科学部 井口 正樹/2025年9月30日)