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  • 2025年11月12日
  • イベント

「みんなの脳世界2025」でインクルーシブゲーム体験を出展

イベント開催の様子。

2025年11月2日 日曜日と3日月曜日の2日間、東京都港区の東京ポートシティ1Fポートホールで開催された「みんなの脳世界2025~超多様~」の展示イベント社会の創造ブースにて、「インクルーシブゲーム体験」を出展しました。

「みんなの脳世界2025」は、体験を通じて私たちの感覚は多様である事を知り、その個人差はテクノロジーによる補完や拡張が可能であることを伝えます。また、ダイバーシティ&インクルージョンの視点で既存の環境を再設計することで、すべての人が「ちから」を発揮できるニューロダイバーシティ社会の実現が可能であることを提案します(公式サイトより)。

会場内は大学や研究機関など77のブースは出展し、多くの来場者でにぎわっていました。

本学のブースでは、大学のご案内のほか、情報システム学科学生4名(生田 結良さん、酒寄 寛也さん、久米 二葉さん、原 羽優真さん)がそれぞれ開発した「視覚以外の感覚でも遊べるゲームの紹介・体験」をはじめ、ボードゲーム「アニマルダイヤモンド」の紹介、「市販のビデオゲームを全盲の学生とプレイする体験」などを提供しました。

市販のゲームを酒寄さんが音だけを手がかりにプレイする様子は、多くの来場者に驚きと関心を与えたようでした。特にお子様がプレイする際には、「目が見えないからお返事はお声でしてね」と伝えると、自然に対応してくれる姿が印象的でした。また、普段ゲームをプレイしている大人の来場者からは、「どうやって相手の位置を理解しているのか?」「特別な機能を追加しているのか?」などの質問が寄せられ、視覚障害者のプレイスタイルへの理解が深まる機会となりました。

学生たちは、来場者への説明や体験のサポートを通じて、実際のニーズに触れる貴重な経験を得ることができました。今後は、今回の展示を踏まえたゲームの改良や、より多様なユーザーに向けた開発、伝えやすい紹介方法の検討などを、産業技術学部・共生社会創成学部の学生も交えて検討する機会を持ちたいと思います。

写真は4枚の写真のコラージュです。上段左から、展示ブースの様子と参加者にゲームの紹介をしている様子、下段左からお子様がボードゲームの説明を聞いている様子と説明を担当した4名の集合写真です。

(保健科学部 松尾 政輝、障害者高等教育研究支援センター 磯田 恭子/2025年11月12日)