国立大学法人筑波技術大学 筑波技術大学は視覚障害者・聴覚障害者のための大学です。

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  • 2023年9月13日
  • 全学

「つくばちびっ子博士2023」の現地見学を開催しました

8月30日 水曜日、本学において「つくばちびっ子博士2023」の現地見学を開催しました。 つくばちびっ子博士は、小・中学生の子どもたちが、つくば市内の研究機関等において科学技術に触れ科学への関心を高め、夢と希望に満ちた未来を考える手がかりとなることを目的とした、つくば市が主催しているイベントです。 本学は2019年度に初めて参加し、春日キャンパスは3回目、天久保キャンパスは2回目の現地見学を開催しました。

左が弱視の疑似体験、右が触察体験の様子

視覚障害学生が学ぶ春日キャンパスでは、『「見えにくさ」について学ぼう』、『視覚障害者を支援する技術を知ろう』をテーマとして、疑似体験と支援機器体験、触察教材の体験などを行ないました。弱視の疑似体験をした子どもたちからは「目が見えにくい人はたいへんだと思った」という感想もありましたが、本学の視覚障害のある学生は、様々な技術を使いながら工夫して大学生活を楽しんでいることを説明しました。点字ディスプレイなどの支援機器を見た子どもたちからは、歓声や「かっこいい!」という声があがりました。また、目を使わず指先だけで立体コピー用紙に描かれた図形を触察した子どもたちは、触るだけで理解することの難しさを感じていたようです。授業では言葉での説明をしっかり加えていることをお伝えしました。そして自分で触図を作るコーナーでは、サッカーボールや大きなクエスチョンマークなど、思い思いの形を描いていました。

写真は左が弱視の疑似体験、右が触察体験の様子です。

左が手話に関するクイズの様子、右が手話のあいさつを練習する様子

聴覚障害学生が学ぶ天久保キャンパスでは、『「聞こえにくさ」について学ぼう』、『聴覚障害者を支援する技術を知ろう』をテーマとして、聴覚障害学生が手話やスライドに提示した文字を棒で指し示しながら、クイズも交えて進行しました。聴覚障害者とコミュニケーションをとる方法は手話だけではなく、スマートフォンのアプリで、しゃべったことを文字にする音声認識の技術を使ったり、紙などに文字を書いて伝えたりすることもできることを体験していただきました。また、50音を指で表す指文字で参加者ご自身のお名前を表現する練習をして、最後に自己紹介の発表も行いました。最後の質疑応答では、「どのくらいの時間で手話を覚えたのか?」、「聞こえなくて困ったことはなにか?」など、小・中学生ならではの視点で多くの質問がありました。

写真は左が手話に関するクイズの様子、右が手話のあいさつを練習する様子です。

なお、イベントは付き添い者も含め113名の方にご参加いただきました。

(総務課広報・情報化推進係/2023年9月13日)