国立大学法人筑波技術大学 筑波技術大学は視覚障害者・聴覚障害者のための大学です。

学部・大学院

鍼灸学専攻の三つのポリシー

ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)

鍼灸学専攻では,保健科学部のポリシーに沿って開設された教養教育系科目および専門教育系科目を履修して所定の単位を修得し,幅広く豊かな教養と,以下に示す鍼灸学及びあん摩マッサージ指圧学に関する知識と技術を身に付けた者に鍼灸学の学位を授与します。

[修得すべき学修目標]

  1. 人体の形態・構造と機能を関連づけて生命現象を理解することができる能力
  2. 修得した東西両医学の専門的な知識・技術を鍼灸手技の臨床に応用できる能力
  3. 地域包括ケアシステムの中で多職種と協調し主体的に行動できる能力
  4. 鍼灸手技に係る学術及び業の発展に寄与できる能力

これらの能力に対する修得の認定は,以下の内容により評価します。

  1. 人体の構造と機能や病態機序について自ら学び意義を発見し課題を解決する能力
  2. 自ら立てた病態推論に基づいて実践した施術の結果を適切に考察する能力
  3. 臨床実習等を通して培われる社会性や実践的なコミュニケーションの実践力
  4. 鍼灸手技に係る教育や業界の課題に自ら問題意識を持ち,それを解決する応用力

カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)

鍼灸学専攻では,卒業認定・学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)において示した能力を身につけた人材を育成するため,以下の方針に沿って教育課程を編成・実施します。

[教育内容]

  1. 人体の形態・構造と機能を関連づけて生命現象を理解することができる能力を身につけるための教育課程を編成します。まず,1年次では専門基礎科目の基盤となる教養教育科目を学修するとともに,視覚障害に関する法律や社会制度,IT技術の活用法についても学修します。また,専門基礎・専門教育科目では身体の仕組み等の基礎医学に関する知識が体験的に身につくよう,実習を含めた教育課程を編成します。
  2. 修得した東西両医学の専門的な知識・技術を鍼灸手技の臨床に応用できる能力を身につけるための教育課程を編成します。2年次からは専門臨床教育科目及び専門鍼灸手技教育科目で,西洋医学と東洋医学を統合する立場から,現代医学の新しい知識と東洋医学の伝統的な考え方を関連づけながら学修できる教育課程を編成します。さらに鍼灸手技療法の技能を系統的かつ体系的に修得するために,基礎,応用,臨床の順序性を重視するとともに,基礎,臨床,社会の各医学分野を計画的に学修し,実戦力を養います。
  3. 地域包括ケアシステムの中で多職種と協調し主体的に行動できる能力を身につけるための教育課程を編成します。3年次には,専門鍼灸手技教育科目で東西医学統合医療センター等での臨床実習を実施し,鍼灸手技臨床の実際を学修します。また,地域包括ケアシステムを理解し,多職種連携に必要なスキル・態度と応用力を養います。
  4. 本学の設置の目的を自覚し,鍼灸手技に係る学術及び業の発展に寄与できる能力を身につけるための教育課程を編成します。4年次には,卒業前教育として特に,臨床現場を想定したベッドサイドラーニングを中心に,総合的かつ実際的に学修します。東西医学統合医療センターにおいて,教員の指導のもとに実際に患者様を診ることにより,より高度で実践的な臨床能力を体験的に養います。また,医療センター所属の医師との連携により,鍼灸手技療法におけるチーム医療の実際を修得します。

[学修成果の評価]

学修成果は,筆記試験を通して,主に専門知識の想起と説明,論理的思考力,数量的スキル,情報リテラシーを評価します。高度で実践的な鍼灸師,あん摩マッサージ指圧師を養成して行きます。また,臨床実習中の態度,社会的技能,医療面接,実技,自己評価(内省と改善)から総合的な到達度の評価を行ないます。

アドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)

鍼灸学専攻は,はり,きゅう,あん摩・マッサージ・指圧に関連した分野を学ぶ教育課程であり,次のような人を求めています。

  1. 大学での学修に必要な基礎学力を有していると共に,新しい知識・技術に挑戦する意欲を持っている人
  2. 医療・保健・人体に関連した知識・技術に興味を持ち,積極的に学修に取り組む意欲を持っている人
  3. はり師,きゅう師,あん摩マッサージ指圧師となる目標をもち,社会に参画貢献しようとする意志を持っている人
  4. 「高度な専門的技能を身につけた」「国際的な視野を持つ」鍼灸師,あん摩・マッサージ・指圧師を目指す意欲のある人

[入学者選抜方針]

本学保健科学部の入学者選抜は,一般選抜,学校推薦型選抜,社会人選抜,総合型選抜により行います。

  • 一般選抜(前期日程)
    大学での学修に必要な高等学校課程の基礎学力に加えて,鍼灸学に関する関心と学修意欲,適性を総合的に評価し,選抜します。
  • 学校推薦型選抜
    高等学校における学修状況や課外活動への取組みとともに,鍼灸学を学ぶための基礎学力,鍼灸学への関心や新しい知識・技術に挑戦する意欲,適性を総合的に評価し,選抜します。
  • 社会人選抜
    社会人として得た実績や経験を基盤として,新しい知識・技術に挑戦する意欲,鍼灸学を学ぶための基礎学力,適性を総合的に評価し,選抜します。
  • 総合型選抜
    鍼灸学に対する志望理由,新しい知識・技術に挑戦する意欲,鍼灸学を学ぶための基礎学力,適性を総合的に評価し,選抜します。

[入学までに身に付けて欲しいこと]

  • 鍼灸学の学修に必要な高等学校課程の基礎学力
  • 協調性,コミュニケーション能力および情報保障に対応できる力