見出しここから。 未来を切り開く力に。 「情報保障」掲げる筑波技術大。 見出しここまで。 筑波技術大は聴覚・視覚障害者のための唯一の国立大で、1学年の入学定員は3学部計90人。文部科学省によると、国立大の中で学部定員が日本一小さい。全学生に授業内容が十分伝わるよう、手話や字幕などでの「情報保障」を掲げる。障害者が自立する技術を身につける大学なので「技術大」となった。  1987年に3年制短大で始まり、2005年に4年制大学に。障害者のリーダー育成を目的とし、障害者高等教育研究支援センターを併設。授業の音声を端末に表示するシステムを開発したほか、聴覚障害のある学生を支援する人材やノウハウを全国の高等教育機関で共有するネットワークを04年に結成した。  聴覚障害者が情報処理やものづくりなどを学ぶ産業技術学部は、つくば市天久保。視覚障害者が医療や情報の技術などを学ぶ保健科学部は、同市春日にキャンパスがある。障害のある学生が互いに学び、自分たちで社会をつくる共生社会創成学部を今年4月に開設。全国から学生が集まるため寄宿舎を整備し、ほとんどの学生が暮らす。  学生らに国際手話を伝えた、大会主催者の国際ろう者スポーツ委員会(ICSD)副会長、大杉豊教授(手話言語学、ろう者学)は「世界から集まる参加者とコミュニケーションを取れるかなと不安でしょうが、仲間で支え合い、積極的に行動し、一つ一つを確実に『ミッション完了』としてください。大会でのさまざまな経験が、皆さんの未来を切り開く力となるでしょう」とエールを送る。