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東京都立葛飾ろう学校で遠隔情報保障のデモを実施

葛飾ろう学校の教室(左)、iPadで字幕を見ている様子(右)

3月9日 水曜日、高大連携プロジェクトの一環として、都立葛飾ろう学校の総合学習(※1)の時間の講演、「視覚障害を支援するICT機器について(講師:葛飾盲学校・松島先生)」に遠隔文字通訳のデモを行ないました。 今回は講師の先生がお話している様子と、文字通訳者が字幕入力をしている様子がわかるようにテレビ会議システムで接続し、captiOnline(キャプションライン※2)を使って字幕情報の入力と配信を行ないました。講演に先立っては機器のセッティングを担当した塩野目剛亮特任助教が遠隔文字通訳の仕組みを説明しました。文字通訳は本学教育関係共同利用拠点で養成された文字通訳者が担当しています。

講演の中では、視覚障害者にも聴覚障害者にも馴染みの深い、ヘレン・ケラーやサリバン先生、グラハム・ベルのエピソードが紹介されました。視覚障害者を支援するICTとして、PCの画面読み上げソフトや、漢字の詳細読み機能、点図ディスプレイが紹介され、ろう学校の生徒の皆さんは興味深く機器に触れていました。 音声読み上げの機械音声はスピードが早すぎて文字通訳者も入力が追いつかないほどで、その速さが視覚的にもわかってもらえたかと思います。本学の中でも、講演会や非常勤講師が担当する授業では遠隔文字通訳が一部利用されています。 今回の講演に参加した聞こえない・聞こえにくい生徒のなかから、様々な障害がある人たちを支援するシステムの開発を志してくれる人が現れることを楽しみにしています。

写真は、上が葛飾ろう学校の教室(左)、iPadで字幕を見ている様子(右)、下が文字通訳者の入力の様子です。

生徒の皆さんからの感想の抜粋です。

  •  「遠隔文字通訳」にすごく興味をもちました。人が話した言葉を聞き取って、その話した言葉が、字幕として出てきます。これはすごく便利なので、コンサートのMCのときに使えそうだと思いました。あとでファンクラブにお願いしようと思います。
  •  筑波技術大学から遠隔操作で文字を打つ機械をみて、こんなこともできるんだと思いました。文字を打つ人が4人いて、コミュニケーションを取り合って打っているんだと思いました。
  •  筑波技術大学からiPadに文字が送られてきました。難聴学級でも使われているらしい。私も、小中学校の時に使いたいとおもった。中学生の時にできていたなら、授業の内容も理解できたのではないかと思いました。
  •  筑波技術大学という遠いところとTV会議で結び、字幕を打っていたことに気づき、すごくびっくりしました。

※1 ろう学校の生徒に対して他の障害や様々な情報保障についての理解を促すことを目的とした授業

※2 ウェブを活用した聴覚障害者のための情報保障実験サイト 文字通訳のためのシステムcaptiOnline

(産業情報学科 塩野目 剛亮/2016年3月29日)