ホーム > 大学案内 > 学長対談 > 対談・筑波技術大学に期待すること(川越氏&坂本氏) > 対談・筑波技術大学に期待すること(川越氏&坂本氏)

対談・筑波技術大学に期待すること(川越氏&坂本氏)

坂本 弱視学級というのがありまして、盲学校に進学するケースもあるけれど、そのまま普通の中学校、高等学校へ進学するケースがあります。私が現職時代に調査したところでは、視覚障害がありながら盲学校や弱視学級のお世話にならずに通常の学級に在籍している児童生徒が意外と多く、弱視の子は分かりずらい。そういう盲学校以外の生徒が入学される割合というのはどれくらいあるのでしょうか。

大越 全体では盲学校出身が4~5割、一般校が5~6割です。鍼灸と理学療法は、盲学校以外から入学してくる割合が多く、逆に情報システム学科は7,8割が盲学校出身です。

川越 盲学校の専攻科と大学の鍼灸学専攻は、国家資格は一緒ですけれども、大学を卒業したということで学士になるわけですが、専攻科との違いというのは何ですか。

大越 盲学校の専攻科は3年制で、本学は4年制なので学士の資格が取れます。また、大学は学生が全国から集まって来ますし、幅広い教養科目に触れ、スポーツ等を通して近隣の大学や社会人と交流したり、海外短期留学等のイベントも多いので、より社会性が身につくのではないでしょうか。

川越 盲学校の卒業生から聞いたのですが、志望した理由が何かというと就職率がほぼ100%だということで、実際、卒業生がご活躍されている就職先はどんなところがありますか。また、実際、企業でどんなお仕事をしているのですか。

大越 情報システム学科であれば、比較的大きな企業で、電子機器、IT関連会社などが多いです。また、私立大学の事務職に就いた方もおります。職種は、システムエンジニア、コンピューター関連の仕事、人事や広報などの事務職、コンピューター業務など、本人の力量で適材適所なのだと思います。理学療法学では多くが病院か老人介護保健施設に就職します。鍼灸では、治療院、医療機関、企業のヘルスキーパー、盲学校教員になるために進学など、幅広い進路をとっております。

坂本氏
全国盲学校PTA連合会事務局長・坂本俊二氏

坂本 附属東西医学統合医療センターでは、超高齢社会ということで、いろいろ活躍が期待されますが、鍼灸、理学療法の分野で大学が他の病院などと協力して研究を進めるなど、何か展望はあるのですか。

大越 統合医療センターは、8つの診療科の診療部門、鍼灸施術部門、リハビリテーション部門があり、鍼灸施術、漢方、神経内科、整形外科、外来リハビリテーションなど、他の医療機関からの紹介も多く、医療の地域貢献にも重要な役割を果たしています。また、MRI、CT、をはじめ、サーモグラフィーや脳波など、どれも比較的最新機器を導入しており、周辺の医療機関からの検査依頼も結構来ております。

病院との連携ですが、今のところ正式に大学と周辺の病院との連携事業はありませんが、医師、鍼灸師の個人的な研究レベル、研究会・研修会レベルでは筑波大学病院や周辺の医療機関との連携を日常的に行っています。今後は、筑波大学と本学で、医学部での東洋医学・鍼灸の授業や病院での外来施術に関して連携した事業なども考えております。

坂本 最近では盲学校卒業生が、治療院をはじめ病院や特別養護老人ホームなどで採用されてきていますが、そういう人たちが例えば大学に行って研修を受けるような機会は得られますか。働きながら週1回とか、将来、ニーズが高くなると思いますので、そういうことができるといいなと思っています。

大越 現在、医療センターの研修制度は、新卒の研修制度と既卒のある程度経験を持った人の研修制度と2つに分かれています。新卒は月曜から金曜まで毎日研修していますが、臨床経験がある人には週1,2回という形の研修制度もあり、一般の鍼灸院に勤めながらでも研修できる体制にしています。

川越 東京オリンピック・パラリンピックということで、障害者スポーツが注目されていると思いますが、クラブ活動、課外活動について、どのような状況なのか教えていただけますか。

大越 本学の春日キャンパスには体育専門の教員が2名おり、近くの筑波大学に体育専門学群もあり環境的に恵まれ、ブラインドサッカー、柔道、フロアバレーボール、ゴールボール、陸上、水泳、サウンドテーブルテニス等の障害者スポーツも盛んです。特に、ブラインドサッカーはマスコミにも注目されています。今後、パラリンピックに向けて障害者スポーツの研究予算をいただいて、サポートする人を増やせないかと考えています。また、例えば鍼灸のサークル活動では自分たちの専門であるあん摩・マッサージを活用してスポーツイベントや災害地等でボランティア活動を行っています。理学療法ですと「健康フェア」「よさこいソーラン」など、学園祭に向けて張り切って活動しています。

[前ページへ] 1 2 3 [次ページへ]

PDF版
印刷用PDF版はこちら