山崎の 研究歴


         

テーマ 概要
1965〜1966 小型電子計算機の設計(学部 卒業論文) LGP30という計算機と類似の電子計算機の方式設計と論理設計を行った.
1966〜1968 プラズマの輸送現象の研究(修士論文) 電離気体(プラズマ)の輸送係数(電気伝導度,拡散係数,粘性係数)を,Onsagerの相反定理を利用して,Boltzmanの輸送方程式の拡散項から統一的に導く方法を提案し,いくつかの拡散項に対して実際に導いた.
1968〜1971 磁性薄膜記憶装置の研究 パーマロイ(FeとNiの合金)薄膜の磁化異方性を利用した,磁性薄膜メモリの開発.特に蒸着,電着(メッキ),エッチングなど,ICと類似の製造工程による集積型磁性薄膜メモリを開発するプロジェクトに参加.
1971 TLCS-12の開発 12ビットのマイクロプロセッサTLCS-12の開発に参加.特にALU部分の設計を担当.MOS向きの桁上げ回路を考案.
1971〜1976 TOSBAC-40L 東芝の当時の16ビットミニコンTOSBAC-40CをLSI化する新しい方式を着想し,その詳細設計と論理設計を行った.このLSIは実際に開発されて,TOSBAC-40Lとして製品化された.11ビット長というコンパクトなマイクロ命令による制御方式に特徴がある.
1974〜1980 PULCEの開発 パターン大プロの一環として,SOS(Silicon On Sapphire)技術による,マイクロプログラムベースのマイクロプロセッサ“PULCE”の開発に参加.内部方式設計,テストプログラムなどを担当.
1976〜1980 EPOSの研究開発 パターン大プロの一環として,上記PULCEを用いた“ポリプロセッサEPOS”を開発.これは,マイクロプログラムベースのプロセッサが,4本の転送路を持つシステムバスで接続された並列計算機である.オンライントランザクション処理,拡張性,ジョブレベルの並列処理,ユーザマイクロプログラマブルなどが特徴である.この上で分散OS,APLの処理系,Pascalの処理系,などのソフトウエアが開発された.
1976〜1982 T88000の開発 マイクロプロセッサT88000の設計に参加した.これはTOSBAC-40Lの後継機,TOSBAC-40Eとして商品化された.
1982〜1985 VLSI CADプロジェクト VLSI設計効率化のためのCADの開発の東芝社内プロジェクトがあり,その中で設計工程の最上流であるLSIの機能設計のためのハードウェア記述言語の設計に参加した.これは“HDL”と呼ばれ,トップダウンの階層設計を支援することを目的とした言語である.抽象機能レベル,具体機能レベル,接続レベル,インターフェースレベルの4つの記述レベルを持つことに特徴がある.
1981〜1987 ベクトルプロセッサの研究開発 スーパーコン大プロの一環として,画像処理を専門に処理するMIMDタイプの並列ベクトルプロセッサ“VPP”を開発した.最大構成で64台のプロセッサを,GaAs ICによる高速の結合部で結合したものである.各ベクトルプロセッサは新規に考案したインデックスセットという方式により,条件文を含むプログラムも効率的にベクトル演算化できるところに特徴がある.
1987〜現在 代数的な自動証明法の研究 演繹推論を代数演算化することにより,証明問題を代数方程式を解く問題に変換できることを見出し,これを“代数的証明原理”と名づけた.この方程式を解くために,更に代数系を整備した.それは双対な加群の部分加群からなる.この代数系は計算機科学において多方面に応用できるものと期待される.また,代数的証明原理による定理の自動証明システムを試作した.
1997 論理を指向した代数系とその応用(学位論文) 上記の研究を集大成した学位論文である.


         

なお,1968年4月より1998年3月までの期間の研究は,その時期に在籍していた株式会社 東芝における研究である.

◆「パターン大プロ」の正式名称は「パターン情報処理システムの研究開発」

◆「スーパーコン大プロ」の正式名称は「科学技術用超高速計算システムの研究開発」

◆Fe:鉄,Ni:ニッケル,Ga:ガリウム,As:砒素
         

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