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Q 聴覚障害学生の心理的支援にあたり、留意すべき点はありますか?

日ごろからの関わりだけでなく、全段階を通じて大学と聴覚障害学生が定期的に(年数回)話し合う時間が持たれると、互いへの安心感や信頼感がより深まることでしょう。

大学にとっては、聴覚障害学生の本音を引き出すのは一仕事かもしれません。大学の事情が許せば、数々の聴覚障害者と接してきた通訳者なり聴覚障害者なりを支援スタッフに迎えるのが望ましいでしょうが、それが難しい場合でも、こちらのPEPNet-Japanなどのネットワーク等を活用して他大学と情報交換することで「(1)消極的反応段階での支援」で述べた例のような支援も可能になるでしょう。

強調しておきたいのは、同じ聴覚障害の仲間(ピア)を持つ大切さです。大学生ならば、「全日本ろう学生懇談会」「関東聴覚障害学生懇談会」等で討論会、講演会、キャンプ、スキーなどの企画が行なわれていますので、折をみて「こういう企画があるみたいね」と伝えるとよいかもしれません。卒業後、職場や家庭で何らかの問題が生じたときも、学生時代に培った同じ聴覚障害者のネットワークが大きな救いになってきます。

ケースによっては、まれに、聴覚障害に造詣の深い心理専門家による支援が必要な場合もあります。現時点では、このような専門家は限られていますので、都道府県の聴覚障害者向け情報提供施設に問い合わせるのも1つの方法です。

聴覚障害学生にとって、さまざまなコミュニケーション手段を身につけることが人間関係の幅を広げるように、さまざまな手段の支援を活用していくことが、社会的活動の場を広げていくことになります。社会的活動をより充実させていくためにも、支援によって生じる心理的葛藤を軽減するとともに、質の高い通訳を提供していくこと、きめ細かな支援コーディネートをすることが、非常に大切になってきます。

TipSheet「聴覚障害学生の心理的支援」吉川あゆみより
(2007/11/30)

参考になる資料

聴覚障害学生の心理的支援については、以下のTipSheetに概要がまとめられています。 チップシート心理的支援1チップシート心理的支援2
TipSheet「聴覚障害学生の心理的支援 ⑱」
吉川あゆみ(関東聴覚障害学生サポートセンター)

 さまざまな聴覚障害学生
 支援がもたらす心理的葛藤
 心理的葛藤から主体性形成へ
 各段階に応じた支援
 全段階を通じての支援
→ダウンロード(pdf)



全国ろう学生懇談会とは?
全国のろう学生が集まって、交流や学生生活での問題についての話し合い等を行い、学生生活の向上を図っている団体で、関東と東海に支部があります。毎年開催される「全国ろう学生のつどい」では、学生生活についての情報交換や交流会が行われています。
全日本ろう学生懇談会トップページ画像→全日本ろう学生懇談会のサイト

関東聴覚障害学生懇談会とは?
関東聴覚障害学生懇談会トップページ画像関東を中心とした聴覚障害学生の団体です。講義保障合宿や関東聴覚障害学生の集いなどのイベントを行っています。
→関東聴覚障害学生懇談会のサイト

聴覚障害者向け情報提供施設とは?
 「身体障害者福祉法」第34条(視聴覚障害者情報提供施設)で定められた施設で、主に聴覚障害者用字幕ビデオライブラリーの貸出や聴覚障害に関する相談、手話通訳者や要約筆記者の養成・派遣を行っています。
社会福祉法人聴力障害者情報文化センタートップページ画像中でも東京都にある社会福祉法人聴力障害者情報文化センターのホームページは、「聴覚障害者向け情報提供施設リンク一覧」が充実しています。「関係団体リンク集」からご覧下さい。
→社会福祉法人聴力障害者情報文化センターのサイト



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