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研究所・工場見学での利用

 2010年1月18日(月)、授業の一環として、つくば市の北部にある企業の研究所および工場の見学を2時間程度実施しました。

写真1 屋外での利用 筑波技術大学からの参加者は、本学産業技術学部産業情報学科の3年生9名、全員が聴覚に障がいのある学生です。そして引率や実験記録や技術担当のために数名の教職員が参加しました。企業からはガイド役の方が1名付いて頂きました。それぞれの学生には、ガイド役の方の発話が字幕として表示されるiPhone 3Gを1台ずつ所持して貰い、広大な敷地内にある各施設9箇所の説明と質疑応答を受けてもらいました。点在する施設間の移動の途中、屋外で説明を頂くこともあり、各要所での説明に対する情報保障だけではなく、歩きながらのちょっとした説明・情報保障にも役立ちました。屋外での移動を伴う情報保障だけではなく、室内にボイラーや発電機のような大型の機器が立ち並び2列になることも難しい状況下でもiPhoneによる情報保障によって、情報保障を比較的スムーズに行えることもわかりました。

 写真2 ガイド役の方の説明を受ける様子 学生からは、「今日のような屋外での講義など、情報保障を受けにくい時では、非常に役立つと思う。」、「場所を選ばず手軽に見れて良かった。」「これが講義の時だけでなく、プライベートでお店等に行った時にも使える様になれば便利になって良いなと思う。」という感想がありました。また、「文字として残る分、情報を読み返す余裕が出来、講師の(話す)文脈が理解しやすい。(字幕表示までの)遅延のデメリットを補って余るほどある。」という感想もあり、部分的に既存のシステムより劣ることがあるものの、システム全体としては肯定的に捉えられておりました。写真1は施設間を移動しながらiPhone 3Gを使って情報保障を受けている様子を、そして写真2は特殊な素材を手にしたガイド役の方の説明を受ける様子です。


※システム運用のポイント
 今回の見学では学生が所持しているiPhone 3Gでは字幕表示だけを行わせ、ガイド役の方の音声を情報保障者に伝えるための「音声通話」は本学側の技術スタッフが1台iPhone 3Gを用意して実施しました。今回の導入実験では人数分のiPhoneを用いて実施している訳ですが、無線LANルータ機能のあるデータ通信機器を1つ利用すれば、各利用者に所持して頂く機器は3G通信機能のあるiPhoneである必要はなくなり、PSPやDS、またはiPod touchでも良くなります。このように、利用者の数、用意できる機材やコストによって様々な構成が考えられます。

国立大学法人 筑波技術大学
障害者高等教育研究支援センター

准教授 三好茂樹(プロジェクト代表)

2010年5月31日

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